毛刈り

ハァハァと年がら年中、暑そうにしているので、
毛を短く刈ったら、それが止まって涼しそうにしている。

此処の所、毎年暑くなると毛を刈っているのだが、
風貌がまるで別の犬になってしまって、
一瞬戸惑うことがある。

セリの方でも心得ていて、「私を撫でないの?」と
怪訝な顔をすることはない。

短い毛から透けて見えるピンクの肌を、
押さえるように撫でると犬の高い体温を感じた。